ソウルの中心部、高層ビルと古い鉄工所が共存する乙支路。この場所で70年以上、北朝鮮の故郷の味を守り続けている「平壌餅屋」を知っていますか?90歳の職人さんが腰を曲げながらも力仕事である餅作りに励む姿は、本当に貴重な光景です。
90歳の職人が紡ぐ「一生モノ」の味

店主のイ・ボクスンさんは現在90歳。1950年の朝鮮戦争で北から逃れ、生きるために始めたのがこのお餅屋さんでした。今も現役で店頭に立つその姿は、ソウルの生きる伝説そのものです。 重労働に耐え、守り抜く伝統の形 お餅作りは、蒸した米をつき、餡をまぶし、成形するという非常に体力のいる仕事です。おばあちゃんの腰は、長年この重労働を支えてきた証として深く曲がっています。それでも「待っている人がいるから」と、朝早くからお餅に向き合う姿には、深い尊敬の念を抱かずにはいられません。
絶対に食べてほしいおすすめメニュー


看板メニューは「イブク・インジョルミ(北方式きな粉餅)」です。 機械で切るのではなく、手で一つずつ握って作るため、独特の弾力があります。白いんげん豆を贅沢に使った餡は甘さ控えめで、素材の味が際立ちます。

訪問前に知っておきたいポイント
ここは「お餅を買いに行く場所」以上の価値がある空間。おばあちゃんが元気にお餅を作っている姿を見られるだけで、パワーをもらえます。早朝から営業していますが、人気メニューは昼過ぎに売り切れることもあるので、午前中の訪問が狙い目です。 次回の渡韓では、ぜひこの「温かい味」に触れてみてください。

店舗情報&地図
【平壌餅屋(평양떡집)】
ソウル特別市 中区 乙支路33ギル 11 (서울특별시 중구 을지로33길 11)
08:00〜19:00(※お餅が無くなり次第終了、日曜定休が多いので事前確認を推奨)
地下鉄2・5号線「乙支路4街駅」7番出口から徒歩約3分。中部市場の入り口近くにある、趣のある外観が目印です。
